アサーショントレーニング⑶
事例3:夫が、帰る約束の時間より大幅に遅れて帰ってきた・・・
夫の帰宅時間から食べごろを考えて食事を作って、お風呂も準備して待っていたのに、何の連絡もせずに遅くなる・・・ 家庭でよくあるパターンですね。 そんな時、あなたはどういう態度を取っていますか?
「夫への態度1」
✖ 「なんで遅いの!あなたはいつもそうやって連絡せずに遅くなるのね!」と、帰るなりいきなり怒る
ご主人も、遅くなったという後ろめたさがあるはずです。けれども、いきなり怒られてしまうと、謝る気持ちや許してほしい気持ちを出せず、反発心が先に出てしまう場合もあります。 また、こういった恐怖が蓄積されたり、家族が夫の仕事や夫自身に関心を示さなくなっていくことで、夫が精神的に追い詰められ、うつ状態や帰宅恐怖症を起こす例も増えています
「夫への態度2」
✖ また口をきいてくれなくなると困るので、言わずにいる
ご主人が口をきいてくれなかったらどうしようと思っているということは、ご主人に主導権を握られているということです。夫婦の力関係で夫の方が強いというのは、妻にとって居心地が良くないでしょう。
「夫への態度3」
◯ 「私はあなたの帰る時間に合わせて計画を立てていたの。それが無駄になってしまって悲しい」と言う
自分の感情を「私は」を主語にして話しています。 これなら、自分の気持ちが正しく伝わるでしょう。「あなたは」など相手のことを主語にして責めていないので、言われても反発する気持ちは起きにくくなります。 自分のしたことを悪かったと思ってくれるかもしれません。 ただし、相手がアサーティブに答えてくれないこともあります。疲れやストレスで余裕がないかもしれません。 また、ご夫婦の日常生活の中で、どちらかがいつも我慢しているような状態なら、たった1回の会話では簡単に関係改善というわけにはいかない場合もあります。
反発する時のアサーションポイント
ポイント1⇒「私(I=アイ)」メッセージ
私 メッセージとは、「私は」を主語にして伝えることです。 「私は〜と思う」と言うことで、自分の感情を素直に表現でき、相手への攻撃も避けることができます。 それと反対が、Youメッセージです。「なぜ(あなたは)遅くなったの?」と言ってしまうと、詰め寄ってこられたように感じます。
ポイント2⇒相手がいい反応をしないときもありのまま受け止める
相手あってのコミュニケーションです。相手の感情を尊重し、なぜそう思うのかを想像してみましょう。 また、ネガティブな態度を取られた時の自分の気持ちも尊重し、ありのままを受け止めましょう。自分を責めず、相手も責めず、相手にどんなボールを投げるとキャッチしてくれるのかを考えながら、建設的な会話を心がていくことです。
まとめ アサーションは日々のトレーニング
ちょっと難しいなあと思った方もいらっしゃるかもしれませんが、アサーション・トレーニングは、日々のトレーニングです。最初は簡単にできなくても心配いりません。少しずつ意識しながら取り入れていきましょう。あなたのコミュニケーション能力がアサーションに近づいていけば、人間関係や環境が豊かになっていくはずです。
答えは、すぐに見つかりません。なぜなら、答えは無限だからです。
それは、『未来は言葉で出来ている』のですから!
そして『心は言葉で出来ている』からです。この真理は変わりません。
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